研究課題: 「海洋生態系変動メカニズムの解明」(大課題代表:木暮 一啓)


プロジェグランメーユが「海洋生態系変動メカニズムの解明」として岩手県大槌町を拠点におこなっている 6 つの課題を紹介します。

1. 沿岸広域連続モニタリングシステムと海洋分析センターの構築(代表:津田 敦)


大槌湾およびその周辺海域の海洋環境を恒常的にモニタリングし,それをリアルタイムで集約するシステムを作るとともに,
この事業で得られた各種試料を統一的な方法で高感度で分析するためのセンターを設置します。


モニタリング機器の設置        海象観測筏(水温プロファイル計)
参画メンバー 1

2. 地震・津波による生態系攪乱とその後の回復過程に関する研究(代表:河村 知彦)


地震と津波はその規模や海岸地形に応じた海洋生態系の攪乱を招くとともに,
そこに生息する生物群に対してもその分布・習性・行動様式などに応じて様々な影響を及ぼしたと考えられます。
対象を異にする多くの専門家の力を結集し,持続的な研究を通じて,その影響と回復過程を明らかにしていきます。


アラメ群落とアワビ        潜水調査

参画メンバー 2

3. 震災に伴う沿岸域の物質循環プロセスの変化に関する研究(代表:福田 秀樹)


三陸沿岸域への連続的な栄養塩の供給は,植物プランクトンを出発点とした食物連鎖を支え,豊かな海の幸をもたらしてきました。
しかし,地震と津波による陸および沿岸地形の変化やそれに伴う淡水の流入パターン,
あるいは海流の変化はこの栄養塩供給プロセスと食物連鎖構造に影響を与えたと考えられます。
この影響の精密な解析を通じて,漁業資源の維持・再生メカニズムの解明を目指します。

参画メンバー 3

4. 陸域由来の環境汚染物質の流入実態の解明(代表:小川 浩史)


地震・津波による街の壊滅は,陸から海に注ぎこむ様々な物質の量や質を変えたと予想されます。
また海に流された建築物などの一部は今でも沿岸底層域に留まり,そこから徐々に人工的な物質が流出している可能性があります。
こうした環境汚染物質の存在と動態とを高感度の検出技術で解明していきます。

参画メンバー 4

5. 物理過程と生態系の統合モデル構築(代表:田中 潔)


大槌湾の周辺海域は北西太平洋に位置づけられると同時に,津軽暖流水,親潮,黒潮が複雑に混合した海域となっています。
そうした海流の動きは化学物質の撹拌や移動,ならびに生物過程に大きな影響を与えます。
このため,これらの海流の動きを把握するとともに,その結果を生物情報と統合し,生態系モデルを構築していきます。


ADCP(流速計)        大槌湾内の海流の様子


参画メンバー 5



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